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Author:リンゴ
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眩暈

10 13, 2009 | NATURA CLASSICA

456.jpg
FUJI PRO800Z/Print by monogram

ナースステーションの前を通って、
待合室の窓ガラスに写った自分の姿を見たとき
目の前がぐらぐらとして、一瞬どこにいるのか分からなくなった。

---

母は入院中。
いつもの抗ガン剤治療なら、2,3日で退院だけど、
今回は胸に溜まった水を抜くのと、その中にガン細胞もあるため
一緒に抗ガン剤も投与している。
そのため、一週間ちょっとの予定の入院。
今日が5日目。
いつも通り、仕事が終わって病院へ行った。
日に日に、母は細くなっていて、顔色も悪い。
40.5㎏しかないそうだ。
元気な頃と比べて、もう10㎏も痩せてしまった。
ほとんどごはんも食べてない。
抗ガン剤を投与すると、熱が出るらしい。
そうでないと効いてないそうだ。
今日は9度以上の熱が出たらしい。

今日はごはん、どれくらい食べれた?
痛かったところ、今日はどう?まだ痛い?
何か食べたいものはない?
何かして欲しいことはない?

いつもと同じ事を聞く。

駐車料金が上がる10分前には病室を出る。
そうしないと、母は心配をするのだ。
「帰りたいときに、帰っていいよ」
「ん、まだもうちょっと大丈夫。」

1時間足らずの面会。
「ゆっくり休んでね」
そう言って、いつも別れを惜しんでカーテンを閉める。
病室を出る頃には、すっかり外は真っ暗。

エレベーターへ向かう途中、
ナースステーションの前を通る。
何人かの看護婦さんとすれ違って。
待合室の窓ガラスに、光に反射して写った自分の姿が目に入って。

瞬間に、ぐらぐらと目の前が暗くなった。

---

今年の5月、ばあちゃんが同じ病院に入院していた。
母から連絡をもらって、その日は仕事を途中で早退して、
家族みんなで、ずっとばあちゃんの側にいた。

深夜1時に、ばあちゃんは亡くなった。

あの日、
待合室でばあちゃんが霊安室に運ばれるのを待っていた。

窓ガラスに、光で反射して写る自分の姿をじっと見ながら、ずっと待っていた。

---

あの日と同じ日が
また来るんだろうか。

私は、また窓ガラスに写る自分の姿をじっと見ながら、

母を待てるだろうか。

---

エレベーターに乗る頃には、眩暈は治まっていた。

いつ来るか分からないその日を待つより
目の前をしっかり見て、両足を地に着けて。

不安の波を打ち消して、
エレベーターに乗り込んだ。

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